切れない糸。
***






地元から帰った私たちは、1日休んで荷造りを始めた。


キャバ嬢を辞めてからずっと、蓮の家に住んでいたから私の荷物はあまりない。





「蓮?」

「ん、なに?」


「私、家賃払ったままだし…鍵とか返してくるね」




ついでに荷造りしてくる、と告げて出ていこうとした。








「仁愛!」

「ん?」

「俺も行く」

「え…でも、まだ荷造り…って終わってる!?」


「風呂入って寝るだけの家だったし、そんなに物ねぇんだ」






蓮はそう言って、車を出してくれた。
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