この手を離さない
もしかしたら、未央は何の気なしに発した言葉だったのかもしれない。



しかし、この言葉を聞いて、確実に私の中で弾けたものがある。



テーブルに飲み物代を置き、勢いよく立ちあがった。



「未央、理沙!私、大学に戻るね。図書館で勉強して来る!」



「行ってらっしゃい!」



理沙と未央は私の考えていることが分かっているようで、何にも聞かずに声を揃えて手を振った。


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