この手を離さない
「分かるわよ!女同士ですもん。お母さんだってお父さんに恋をしていた時代は今のあんたと同じだったもの」



黙って私とお父さんとのやり取りを聞いていたお母さんが叫んだ。



そして、私の頭をなでながら、



「こんなに好きになれる人とこの若さで出会ってしまったのはあんたの運命だったのかもね。はたから見たら、残酷な恋のように見えなくもないわ。でも、どうしても貫きたいというのなら、私達も光輝君の両親も応援するしかないわね。光輝君は私達にとっても息子同然だもの」


と観念したように呟いた。




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