ココアの甘さ
2...*
私のこの可愛くない性格はきっと、あの家族だから出来上がったのだと思う。

なんて、他人のせいにするなと言われてしまいそうだけれど、それが恐らく事実なのだ。

恵介と最後に飲んでからもう1ヶ月が経ったある日。
両親に呼び出されホテルのレストランで夕食をとっていた。

「美華、ちゃんと上手くいってるのか。」

何が、なんて聞かなくても分かる。
父さんが聞くのは決まって、仕事のことだから。

「大丈夫です。問題ありません。」
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