【短】セント・ミステイク
不意にカワイらしい声が耳に届いて、そちらに目線を向ける。


「ハイ、チョコレート!」


「ああ、どうも」


私の視界に映ったのは、見知らぬ女の子からチョコレートを手渡される蜂谷の姿だった。


ドクン…と心臓が重く響く。


ダッシュして上がっていた体温が、瞬く間に下がってゆくのを感じた。


あの子………誰?


我が高校はよくあるネクタイとリボンじゃなく、ズボンとスカートの下の方に1本入ったラインの色が学年ごとに違う。


女の子のスカートのラインの色は2年生のもので、彼女は私や蜂谷より1つ年上だと分かる。
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