100年分の恋の言葉
キーンコーンカーンコーン――。

チャイムの音が賑やかだったクラスを上手に沈めた。

「おはよう!」

ガラッとドアの開く音と同時に担任が元気良く教室に入って来た。

「えー…」

担任は一方的に言うことを言い切ると多分どのクラスよりも早くホームルームを終えた。

残り5分を残した。

「チャイムが鳴るまで静かに」

それだけ言い残し教室をあっという間に出て行った。

静かに5分が過ぎるなんて考えられない。

担任が出て行った途端、全員が一斉に話をしだした。

「幸!チャイム鳴ったらB行こうよ」

芽衣はボーッとしているあたしに目を爛々と輝かせて誘った。

「B?…良いけど」

わざと面倒臭そうに言ってみせた。

B組には…
原くんがいるんだ。

「やりぃ!さすが幸様」

「調子良いこと。いつもは芽衣様なのに」

あたしはふっと笑うとチャイムが校内に鳴り響いた。


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