俺様上司は溺愛体質!?

 自分の常識を疑いながら、ちとせはバッグをギュッと抱きしめプードル少女に近づく。

「あの……どちらさまですか……?」
「ショコラと呼んでくだサイ」
「しょこら……」

(やっぱりこれは夢な気がしてきた。)

 ショコラと名乗る彼女は、モコモコパーカーのフードを頭からすっぽりかぶっており(ウサギの耳付き)、左右の縁にはまた、ウサギの耳がついたパーティグッズのような眼鏡をかけている。
 長い髪はやはりレインボーカラーに染められており、左右にしめ縄のような太い三つ編み状態でぶら下がっていた。

 年の頃は同じくらいか、年下か。
 よくよく見れば顔立ちは小動物のような愛らしさがあってなかなか可愛いのだが、いかんせんファッションが強烈すぎて全てを打ち消してしまう勢いである。



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