俺様上司は溺愛体質!?
カタログを閉じて表紙を差し出して見せた。
そこからはまた下着談義である。
二人で楽しく女子トークで盛り上がっていたのだが、ふとした折に、檜山が懐かしむように、ガーターベルトの写真を愛おしげに撫でてため息をついた。
「昔は普通に買えたものが買えなくなるって残念よねぇ」
「檜山さんも買ってました?」
「もちろんよ」
「それって、東京の靴下専門店でですか?」
ショコラの言葉が脳裏によぎる。
彼女はその昔、靴下専門店に織り機があったと言っていた。
檜山は現役で成型織りのストッキングを履いていたという。販売している店は少なかったというくらいだから、その二つが結びついてもおかしくないのではないか。