俺様上司は溺愛体質!?
成功のその後で揺れる恋心

 真屋時臣がショコラと出張から帰ってきて、それから数日後。彼は午後一番、信じられないという顔をして、第三に戻ってきた。


「織り機が……手に入った」
「ええっ、本当ですか真屋さん!」

 一番驚いたのは潤だった。

 やはり彼は販促の関係で、真屋さんと織り機がない場合の展開を考えていたらしい。

「よかったですね!」
「デスネー」

 ちとせとショコラも顔を見合わせ、ホッと胸をなでおろす。

 瀧川の説得に行ったことは誰にも話していないし、今後も言うつもりはなかった。

(良かった……瀧川さん、ありがとう。)


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