俺様上司は溺愛体質!?

 真屋時臣の言葉に背中に羽が生えたような気がした。

「それほんと、すごいです、絶対成功してください、私これ欲しいですもん、ガーターベルトとストッキングがこんなに素敵なものだって思いませんでした、商品化できたら絶対友達にも勧めまくりますから!」

 興奮のあまり、ちとせは気がつけば真屋時臣に詰め寄っていた。

「萩原」
「はいっ!」
「成功させてくださいじゃない、俺たちチームでやるんだ」
「あ……」

 けれど真屋時臣はそんなちとせを見て、少しまぶしそうに目を細めた。

「だけどありがとうな。いきなり履かせておいてなんだが、そんなに喜んでもらえるとは思わなかった」
「え……? あ、いえ……」

(ありがとうって……真屋時臣が私にありがとうって……笑った……。)

 ドキンドキンと心臓がいきなり主張を始める。

(なんで私ドキドキしちゃってる? いやいや違うわ、ちょっとびっくりしただけだし、これは新しい仕事へのやる気っていうか、そういうやつだし!)

 なんども自分に言い聞かせながら、ぎゅっと拳を握りしめた。


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