甘く苦い、毒牙に蝕まれて




スルーを貫こうとするが、しつこくつきまとってきた。



「確かに教室でぼっち飯って嫌だよねー」


「……」


「俺を誘ってくれればいいのに」


「……」



好き勝手言いながら、隣を歩く泉川。

……距離、近くないか?




「……最近、まひろちゃんと一緒にいないね」


「っ……」



あっさり、地雷を踏んできた。

足を止めると、泉川も同じように足を止めた。


何も言い返せず、俯いていると。



「まひろちゃん、彼氏できたの?昨日、如月くんって子と帰ってるの見たよ?」


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