正義の味方に愛された魔女3
週は変わって木曜日の朝。


「おはよう、龍二。
仕事疲れは…まあまあ取れてる方?…だね」


「おはよ……今日も綺麗な奥さんに起こしてもらって気分がいい…」


はいはい、言ってましょうね…。
なんで龍二はずっと変わらないんだろう…。


「ねえ、可愛いとか綺麗だとか優しいとかさ、言ってくれない日がないんだけど、
良く続くよね…。
視えるだけで嬉しいんだよ、それをわざわざ毎日…」


「ん?言われるの嫌?
可愛く無くなって、綺麗じゃ無くなって、優しく無くなったら、言わなくなると思うけど、まず無いだろうな」


「嫌じゃないよ。
言葉にしてくれて『言わなくても解るだろう?』じゃないのが嬉しいよね。

龍二はずっとおじいちゃんになっても、素敵な旦那様ですよー。
はい、朝御飯食べて今日はお出掛け準備だよ」


「おー。サプライズ、隼人は知ってるんだろう?」


「そう。こう言うときにつまんないよねー」


「俺の気持ち、解っただろ?……って、あの時それも解ってたよな」

《でも俺はつまんなくなかった…。バレていてもドキドキだったぞ?
乙女の夢を叶えないと…って》


「ありがとう。優しいよね、龍二は」


「きっと今ごろ隼人はワクワクしてるんだろうな……」


「そうだね。知らないふりして。やっぱり悪魔だ。あはは」






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