恋するサクラ
 恭吾さんがいなかったら生きている意味がない。

 その時、待っていたライン音。

『今日会える?』

 恭吾さんだった!

           『会えるよ。どこで?』

『じゃあ、うちの店に来て』
  
           『わかった』

もう、就業時間まで待っているのが辛いくらいだった。

なのに仕事が終わらない。

焦れば焦るほどうまく行かない。

何度も書き直し。

もう8時を過ぎていた。

          『ごめん、もう少し待ってて』

ラインを入れても、既読もつかない。

怒っているんだろうか。

もう会社で残っているのは私一人だけになった。

長いこと真紀が付き合ってくれていたけど、申し訳ないので帰ってもらった。

涙が出る。

どうして今日に限って……。
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