life is
1.


もう、私にはなにもない。

だから、死ぬ。

そう決めてから今日。


私はこの世からさよならします。



高校の屋上につき、ローファーを脱いで

フェンスをよじ登り

落ちるか落ちないかギリギリのところに立った。

下からは風が吹き付ける。

下に視線をやれば恐怖で足がすくむけれど

生きてる方が怖いんだ。

だから、私は死ぬ。

海に生きると書いて、海生(みう)という。

父が私にこの名前をつけてくれた。

その父は私の高校の入学式を待たず

病気で天国に行った。

そして、母も父を追うように高校に入学して

すぐに天国に旅立った。

そして、だれもいなくなってしまった私は

ひとりで生きていくことも出来ず

前を見ても後ろを見ても誰もいなくて

どこにいっても真っ暗。

もうおかえりと言ってくれる家族はいない。




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