武士になりたい!
手拭いを何度か変えていると

山南さんが戻ってきた


「どうだい?」

「よく寝てますよ」

「それはよかった」



山南さんが煎れてくれたお茶を飲むと

体だけじゃなく

「心が温まりますね~」

「山崎君も似たようなこと言うよ
烝って、呼んでるんだね」

「は!あっ …はい
二人の時だけって約束だったんです!
内緒ですよ!怒られるから!」


この部屋に来た時ついつい烝って出た
しっかり聞こえていたとは…


「怒られないですよ
だって、山崎君が君の話をするときは
総ちゃんと言ってますから」



意外…


「僕の話って、どんなですか?
気になります!!!」

「若いから、総ちゃんと恋仲になったわけ
ではないけれど、それをどう伝えたらいいのかわからないとか
総ちゃんが甘味屋の娘と話してるのを
見てしまって、ヤキモチかな?とか
総ちゃんと話がしたいとか
そういえば、最近は総司の事ばかりだね」


嬉しい~


「本当ですか?驚きです!」

「不安なんでしょうね」

「僕だって…不安ですよ
ちょっと強烈だけど、元旦那の君ちゃんは
素敵な方ですから…
別れたのだって…君ちゃんからで
烝はずっと捜していたみたいだから…
本当に僕の事想ってくれてるか…」

「総司、今夜押し入れに泊まって行くと良いよ!本当に想われているか
確かめたらいい!その代わり、朝には
土方君が来るから、部屋を出ること!」

「うわっ 緊張しますね!!」





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