運命の恋、なんて。
学校に着くと、ノンちゃんが先にクラスにいた。



「おはよー!昨日先に帰ってごめんね」



「あたしこそ…胡桃のこと放ったらかしでごめん」



ノンちゃんが申し訳そうな顔をするから、慌ててフォロー。



「ううん、あたしのことより。ニット帽くんと二周目なんて、すごい!すぐに好きになった?」



明るい返事が返ってくると思ったら。



「ニット帽くん…ああ、碓井くんのことだよね。それが…なんか、雰囲気に流されたっていうか…」



「え?」



「どうしよう…あたし…」



ノンちゃんの目が泳いでいる。



こんな落ち着きのないノンちゃんを見るのは、初めてだ。



「どうしたの?ちょっと、場所変えよう」



あたしは急いで、ノンちゃんを教室の外に連れ出した。



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