CURRENT



そのとたん、場所を思い出し、周りを見渡す。

他の2人も話していたみたいで、こちらのことには気づいていないようだ。


それにひと安心するも、唇を手の甲で拭う。


彼は、何を考えているんだ。

“なかったことにはしない”って、あれから10年も経っているんだ。

あの時以上にイケメンになったのなら、選びたい放題のはずだ。


人の気持ちなんて、簡単に変わるもの。

10年という月日が経っているのなら、尚更。


私は、そんなの知らない。

信じない。

絶対、相手になんてしないんだからっ!




< 42 / 188 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop