CURRENT



「別に、仲良い訳じゃないけど……」


「ふーん。まぁ、今日の飲み会が楽しみですね」



本当に楽しそうに言う。


普通の会社での飲み会だと思うけど。

何も起こらないし。

あるとしたら、沖田陽子が行動することだけじゃないだろうか。


そう思いながら、急遽決まった飲み会のために仕事のペースを早める。

今日は残業が出来ないのだから。

その中で、一斉メールで時間と場所が送られてきた。

いつの間にか、彼が全部決めたらしい。

部長も参加すると加えられていた。

やること早いな。


ちらっと沖田陽子を見ると、悔しそうにパソコンの画面を見つめている。

どうしても2人きりで行って、手に入れたかったらしい。

群がる彼女たちを蹴落としてでも手に入れたいのか。

どこまで本気なのか、よく分からないけど。

イケメンだったら誰でもいいんじゃないかな。

以前、島村にも仕掛けていたし。

あれはダメ、とか島村は言っていたけど。

誰でもいい訳じゃなく、一応は選ぶらしい。

そんな、どうでもいいことを考えながら仕事をしていた。




< 68 / 188 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop