キミのバスケを守りたい

Story*5 積み上げてきたもの




夏休みが始まった。



梅雨がようやく明けて、毎日毎日暑い日しかないってくらい30度を超える日が続いて



体育館の中は日焼けをしない代わりに、もわっとした何ともいえない熱い空気が漂っている。



おまけにわたしと詩織は特にみんなが練習している間は過度に動いたりしないからたくさんの箇所に蚊にさされる。



「さて、明日で8月も1週目が終わる。8月と言えば中旬にお盆がある。



今年は2日休みにしようと考えているが……」



と相馬先生がそこで話を止めると、部員達はよっしゃ!と喜んだり、休みだー!とはしゃいでいる。



確かに久しぶりの休みだもんね。



ここのところ全然休みなしで、頑張って来たし。



でも、その楽しい声は一瞬にして消えた。



「レギュラーメンバーと木村、望月と相楽!」



「「はい!」」



とガラっと空気が変わって相馬先生に呼ばれた部員達は大きな声で返事をした。


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