サクラひらひら
過ぎてゆく日々


2012.04.10



ジリリリリリリ
朝の目覚まし時計がなる。ベットを降りカーテンを開ける。



この時期になるといつも思い出す、あの頃を。




「ミクおはよー!」
『ゆうかおはよう!いい天気だねー』



教室に響くみんなのあいさつ。空は雲一つない、快晴だ。



『ゆうか、今日も綺麗に髪巻けてるね』
「ほんと?ありがとう!」


幼なじみの竹井ミクとは産まれた病院も一緒、家もお隣さん、オマケに誕生日も一緒という生まれたてからの幼なじみなのだ。



『うぃーす!おはよーっす!』
「あ、レン!おはよう」


彼は〝大野レン〟保育園からの幼なじみ。女好きでチャラチャラしてるけど、優しくて頼りがいがあるヤツ。



『あ、シン!』とレンが言う。
彼は〝三浦シン〟幼なじみ。そう、私たち4人は小さい頃からずっと一緒に過ごしてきたんだ。


「おはよう、シン」
『おはよ』

シンはクールで運動神経抜群で成績もいい、しかも顔も整っている。のせいか、ファンが多い。



私たちは学校帰りにファミレスへ寄った。シンは行きたくなさそうだったけど、レンが無理矢理って感じ。嫌そうでも、シンが来てくれた事が私にとってはとても嬉しかった。


そんなことを考えていて、気づけば私はぼーっとシンを見つめていた。

『なに?』とシンが言う。
「え?あ、ごめん。ぼーっとしてた。」


シンは普段からクールだか、私にはいつも冷たい。気のせいかも知れないけど、シンと私の間には、見えない壁があるように思える。


シンから話し掛けてくることはめったにない。私から話しかけても、3割が無視、5割が「うん」「なに」「しらね」の冷たい言葉、2割がまぁ言葉のキャッチボールは出来てるかな?くらいの会話。



ミクとは普通に話してるのに…
私が一番気にしているのはそこ。


「嫌われてるのかな…」ボソッとつぶやいた。






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