E・N・M・A~えんま~


久し振りに訪れた部屋は、以前と変わらない。




ベッドには、壁を向いて横になっている愛しい娘が眠っていた。





胸がぎゅっ…と締め付けられ、あまりにも苦しいほどの切なさが沸き起こり眉間に皺を寄せる。





まったく…。




地獄の帝王が聞いてあきれるな。




千夏の前では、いつの時でもこんなザマだ。










「ん…、ん」



千夏のくぐもった声がして、気が付いたのかと覗きこむと瞳を力強く閉じたまま、苦しげな表情をしている。



なにか、悪い夢でも見ているのだろうかーー?




< 227 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop