E・N・M・A~えんま~


「…千夏に、嫌われたくない…。だが、禁を犯した罪はあまりに重かったようだ…。」



「禁を犯した…っていうのは、閻魔がこの世界にーー『地界』に来たという事が罪だと言うの?」






「ーーそうだな」


長い沈黙のあとで、閻魔は頷いた。そして、



「それに加えて…」





ワタシを温かいまなざしで見つめたまま、



「千夏…。お前を愛してしまった…罪。地界のものと人界のものとが愛し合うことは、あってはならない事だったからなーー」






閻魔は言った。







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