E・N・M・A~えんま~


「千夏…無事…だったか?」



不安げな問いかけに、ワタシはコクリとうなずいた。



「なにも、…なかったよ?」



さらりと答えて笑った。



――はずだったのに。




「来るのが遅くなってすまない」



とワタシの頬に口付けた閻魔の唇は、涙で濡れていた。





「ちょっと!!」



ふいに大きな声が閻魔の背後で聞こえて、びくっとした。



そうだ…


この人のことをすっかり忘れてた!!



< 322 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop