E・N・M・A~えんま~


ちなつは呆然としたまま、割れた鏡を手に取った。


「御身体が…竜神様が……」


今にも倒れそうな程に、ちなつの顔は青白く唇は紫に震えていた。


支えてやる為にちなつの肩を組む。
ちなつの体は、華奢で細かった。
よくこれで巫女を務めているものだと、感心する。



「い…いや…。いや…!」


振り払われる手。

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