私的日常記録
「おっと」
「グエッ」
歩みを止めない限り近づいてくる出口に吸い込まれれば、目の前から二つの塊。
「離れろ鼻水汚い」
「デビヂャーンごわがっだ~」
「松田君の顔の方が怖いね」
私は遊園地満喫は諦めよう。
だっていつもの面子に振り回されてるだけだもの。
それに私が悟っている内に作戦が実行され姿を消す吉田君御一行。速いな
「松田君、涼しいところ行こう。あと顔洗って?」
「レミぢゃんに着いていきます……」
唯一の取り柄(と思っている)顔が汚くなったら松田君の存在意義が無くなる。
顔を洗わせた後、余地通り腹痛になった私は、結局何のアトラクションも味わわず涼しい店内で時間を潰した。
目の前で泣き顔が吹っ飛んだ笑顔でずっと私を見てくる松田君の目も潰した。
閉園時間が迫りサァヤ達からの連絡によりお迎えのリムジンに乗り込む。
フカフカさに慣れないなぁ
「レミごめんね?今日本当調子悪かったんだね。2回も腹痛なんて、大丈夫?」
「元気すぎるから平気だよ。ありがとう」
眉を下げ優しく聞いてきたサァヤに返事をしつつ、目は吉田君をジトッと見る。
もう私のオアシスはもう枯れた。