狂気の王と永遠の愛(接吻)を~イベント編~

閉ざされた世界Ⅱ

「…そうでしょうか?お父様、わたし外に出ても…」


どうしても気になってしょうがないアオイは自由の利く首を動かしてキュリオを振り返る。


―――サァ…


一陣の風がアオイの頬を通過したかと思うと、とたんに視界から光が奪われていく。


「……?」


あまりに突然の事で闇に慣れていないアオイの目は何も捉えることが出来ない。


「…お父様…?一体なにを……」


不安に駆られたアオイはキュリオの腕から逃れようと精一杯の抵抗を見せる。


「落ち着いてアオイ」


ゾクリとするような低音のキュリオの声が耳元で囁く。


「…っ…!」


背を丸めて感じた事のない感覚から離れようとするアオイの顔に熱が集まる。


「今日は少し日差しが強いからね…部屋の中に闇を広げただけさ」


まるで部屋に広げられた闇のようにキュリオの強い想いがアオイの体を浸食していく。



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