続・俺と結婚しろよ!
あたしは息を切らして楽屋に飛び込む。
こんなあたしを見て、不思議な顔をする悠真と大輝。
「咲良。まさかFの楽屋に入り込んでいたわけねぇよな?」
「何言ってんの。
今日はF、出ないでしょ?」
「あれはトラウマだ。
咲良がFに悪さされたかと思った」
悠真はそんなことを言っていた。
懐かしいな。
あたしが初めて大人になった賢ちゃんと会ったのも、この楽屋だった。
あれから本当に色んなことがあった。
あたしは賢ちゃんと付き合って、あたしたちの新曲が一位になって、再びあたしたちはここにいる。
少しだけ進歩したあたしたち。
だけど初心を忘れずに。
「今日の収録も頑張ろうね!!」
あたしたちは、拳を突き上げていた。