私のおにいちゃん
妹がそんなに大事なのか?
*キラ*
「キラ、ね、病院で、なにも、
話さなかったよ。クスクスクス。」
*零斗*
「キラ…」
いい加減に、妹の危険さを知れ!
いや、気付いているだけじゃだめだ!
それを、きちんと自覚しないと。
*零斗*
「……そう、か、疲れただろ?」
ゼロはなんとか言葉を見つけて
話したようだった。
*キラ*
「大、丈夫。おにい、ちゃん、の事、見たら、元気、出たの。ヘヘ。」
*零斗*
「でも……」
*キラ*
「大、丈夫。」
ゼロは心配そうな顔をしたが、
すぐに表情を変えた。
俺にはそんな器用なことができない。
ユリも同じだ。
全身が震え、無理矢理笑おうとしても
顔がひきつってしまう。