私のおにいちゃん
逃げても、一緒
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廃校に着いた。
昔と何一つ変わっていない。
匂いも、風の辺り心地も、音も、何一つ。
俺たちは変わってしまったのに。
自分の親を殺めてしまったときから。
*霧夜*
「全く変わってないな。あのときと。」
*零斗*
「まだ残ってるかな?秘密基地。」
*霧夜*
「残ってるだろうな。
でも、金の方が心配だ。足りるか?」
*零斗*
「足りるだろ?節約しなきゃだけど。」
霧夜が金を出してくれなかったら、
足りていなかっただろう。
*霧夜*
「節約か。
水は近くの公園の水でいいよな?」
*零斗*
「いつから現実主義者になったんだよ…」
昔はもっとメルヘンチックだったぞ。