ハイスクール・カンパニー

「透じゃない?どうしたの?」

透は、来栖についていこうとする伊都の腕を後ろから引っ張った。


「どうしたんじゃないだろ!伊都、なにやってんだ」

透が見たことないほど怒ってる。
力任せに、伊都の腕を強引に引っ張る。


「透こそ、ここでなにやってるの?」
痛いからやめてと、小さな声で言ったけど、透は引き離すことで必死になって腕を離そうとしない。

「上で見てて、へんなやつに連れて行かれそうになってたじゃないか」
透が、力づくで引っ張ろうとした。伊都は苦痛で顔を歪める。


「変なやつって、俺?」来栖が立ち止まって自分を指して言う。

来栖は、伊都が苦痛で顔を歪めている原因がこの男だと分かっていたので、冗談を言いながら引き離しにかかった。


「結構、ファッションには自信があるんだけどな」
来栖は、伊都と男の子の間に割って入る。

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