正義の味方に愛された魔女4
一階のエントランスでは、切られたインターホンの前で刑事が4人、唖然として固まっていた。


「百合の声、なんだか楽しそうじゃなかったか?」


「ええボス……あれは、カラ元気じゃなさそうでしたよね?」


「まあ……作戦を練るか。

ドアホンは碓井さん。
もし百合が出てきたら、こっちに押し出して。
俺は朝川に託すからエレベーターに乗せる。
平田さんが中で開ボタン押して待ってて。


もし違うやつが出てきたら、三人で押し入る。
見付けたら優先順位はいつもので。
通路に出たら、さっきと同じ」


「了解!」





碓井さんは、『百合さん出てきてくれよ』と願いながらドアホンを押した。





「はーい!いま行きまーす」


ドアを開けると、碓井さんが立っていて、
私の腕を引っ張ると裸足のまま通路に押し出した。

龍二が一度抱きとめてくれたので、犯人の人数を早口で伝えた。
私はその後方に居た朝川さんにエレベーターに押し込まれ、
超ベテラン年配刑事さんの平田さんと一緒に一階まで降り、
無事に救出されたのだった。


バケツリレーのバケツになった気分だったな……。


あ……辰彦さんの奢りのピザを食べそびれてしまいましたよ……。












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