セシル ~恋する木星~
第14章 始まりの予感 


セシルは興奮したまま、直子に報告の電話を掛けた。

「もしもし、直子。今、いい?」

「うん。どうしたの? セシル、なんか声が弾んでる」

「わかる?」

「うん。何があったの?」

「あのね、山口さんと逢うことになったの」

「山口さん?」

「そう。パリのガイドの」

「えぇ? どうして」



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