セシル ~恋する木星~
「じゃ、ビールと……串焼きの盛り合わせ、お願いしようか」
「そうですね」
「あとは、何がいいかな?」
「サラダもほしいですね」
「じゃ、どうしよっか」
「山口さん、食べられないもの、あります?」
「ううん、大丈夫だよ」
「じゃ、鮪とアボカドのサラダが食べたい」
「うん、いいよ。他には?」
「うーん、またあとで……」
「OK」
五十代くらいの、優しそうな女性がオーダーを取りに来た。
山口がよどみなく注文する。