セシル ~恋する木星~


五歳の息子を残して行くのはどうかと思ったけれど、もう二度とこんな機会はないだろうからと、夫も快く留守番を引き受けてくれた。

結局、実家の母親が息子の面倒をみてくれることになり、セシルは京都の大学時代の親友、直子と一緒に行くことにした。

直子は、大学のときからつきあっていた、同じサークルのひとつ上の中村先輩と結婚して、翌年すぐに子どもが産まれた。今、小学二年生の男の子の母親だ。

セシルが直子をフランス旅行に誘ったとき、一週間家を空けることになるので、先輩に反対されるんじゃないかと少し心配したのだが、意外にもすんなりOKしてもらえたと聞いてほっとした。

子どもは先輩の実家で、お姑さんがみてくれるとのこと。直子はお姑さんに気に入られているから、何の問題もなかった。



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