天狗に愛されて

妖と人間



〈ふぅ〜ん?なきむしちゃんがオレを??〉


腹を抱えて笑う天狗は余裕そうに振る舞う。


『アンタ…いつもみたいにからかってんの?』


まだコイツがやったとは決まっていない。
だって、あれは明らかに私が…。


〈あれれ?オレじゃないって思ってる??〉


宙に浮く天狗は大きな緋翼を羽ばたかせ、
私に問い掛ける。


『だって!私だけ怪我一つしてない!!』


〈それは蛇神が居たからさ☆。+〉


『でも…え?なんで、知ってるの……??』


蛇太郎があの場に居た事を知るのは、
塞と私だけな筈。


〈何度も同じ事言わすなよぉ〜…。
オレがやったんだから知ってるんだ。〉


本当に…本当に天狗が?

確かに嘘を言っても得はない、
でも…あそこに居た人間に危害を加える事も

得はなかったんじゃないの??


< 66 / 316 >

この作品をシェア

pagetop