ふたりの薗子
4月
4月....

とりあえず
高校には入って
1年が過ぎた。

それほど困ることなく
2年に進級した。

このまま、
なんとなくオトナって
言う生き物になって
いくんだろう、

そう思うと

なんだか
砂時計の砂が

落ちていくのを
ただ眺めているような
焦燥感に駆られる。


硝子チューブの向こうに
ある砂粒、その
ひとつひとつが
かけがえのない
何か、のような、
そんな気がして。
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