君の温もりに触れたくて
かず兄は最後にあたしの頭をもう一度撫で走って行った。


かず兄の姿が見えなくなるとあたしはため息をつきながら笑みを浮かべて呟いた。


「はぁー。やっぱりなぁ。分かってはいても…やっぱ…り…辛い…なぁ。」



手の甲に雫が落ちた。
1度溢れた涙は止まらない。
だってずっとずっと好きだったから。
声を凝らしてあたしは泣いた。



グラウンドから聞こえる体育の生徒達の声はキラキラ輝いているように聞こえた。

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