アリストの3姉妹
『当時、多くのキャラバン王国の民が出稼ぎでこの国へ来ていたといいます。最後の魔女狩りによりアヴィエータを失ってしまったキャラバン王国は、近い未来に国が崩壊してしまった訳だけど、出稼ぎ中でタリホー王国へ渡来していた兵士、傭兵、労働者達はキャラバン王国が崩壊した後、帰る場所を失い、そのままこの国へ住み着いたそうです』

『そうだったのですか・・・』
『ホント、あんたは、それくらい書物も読んでいなかったの?』
『まぁ、ウェンディは大きな魔女の力を持つ者として、色々な修行もそれだけ大変だったのだから、仕方がないのよ。イリス』
『そうよ。書物なんて読んでる暇がなかったんだから。それで、それから、どうなったのですか?アンジェお姉様』

『その中に兵士グランバスの子孫もいたそうです。魔女の力さえあれば、国は嵐に埋もれることなく守られ、オアシスには水が溢れ平和を保っていた事でしょう』
『では、魔女アヴィエータの娘がこの世へ掘り起こされたら、国は再建される可能性もあるってこと?』
『そうね、あるかもしれないわ』
『そうしたら、この国に住んでるキャラバン王国の末裔達も、国に帰ることが出来て、魔女アヴィエータの娘は国の人々に愛され幸せになれるかもしれない』

『助けに行きましょう?アヴィエータの娘を探しに。わたし達なら出来るはず。』


魔女達の鋭い直感と憶測と推理がパズルのように組み合わされ、確信へと変わり、3人は救出の旅に出ることを決意した。

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