思い出約束

それぞれの思い

「行ってきます!!」


「えっあうん」


さっきは落ち込んで帰って来たのに、こんどは張り切って、出かけて行く娘をみて、不思議そうに頭を傾げた。



やっぱり、記憶を無くしても、俊くんは俊くんだよ!!


ルンルン気分で歩いてた時、1人の人に声をかけられた。


「…?あっ先輩っ!」



杉林先輩は中学生のときからで、付き合いが長い先輩。


「春花っ君はあまり点数が良い方じゃないんだから、もっと勉強しなきゃダメだよ。
この学校に入学してくれたのは嬉しいんだけどさ〜。」



「はぁ…」


杉林先輩は、私が先輩を追っかけて、この高校に入学したと勘違いをしている。


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