君の秘密の小説
とある日記のプロローグ


「ねぇー、なんか本ちょうだーい」


「新刊あったかなぁ~?あ、あった。はい」


「サンキュ」


これが毎朝の会話。
新刊が無いときは一度読ませて本を与える。


気に入っていた本だったら、


「あぁ、またこれか」


なんて言いつつ本をさらって行く。


そこそこの本なら、


「んーやっぱいいわ」


と言って断る。


面倒臭がりやのクセに変な所で几帳面で、効率がいいやつ。


しかも、「他人の不幸は蜜の味」なんて言って人の不幸を笑い、人にちょっかいをだしてくる構ってくん。



それが、私の目の前に座る、



和時 幸樹という男だ。



< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop