イレカワリ
放課後
その日の学校は何事もなく、無事に終わった。


リナたちがなにか動き出すかと思って注意を払っていたけれど、動き出す気配はなかった。


本命の純がまだフリーだからか、歩への態度を一変させ純にべたべただ。


そんなリナたちを見てあたしは呆れたため息を吐き出した。


男子生徒からこんな風に見えているなら、リナが純と付き合える可能性はほぼゼロだろう。


よくても遊び相手くらいにか考えられない存在だった。


鞄に教科書を入れて帰る支度をしていると、純に声をかけられた。


「歩、今日遊んで帰らねぇ?」


「今日……?」


どうしようかと、歩の方へ視線を向ける。


カレンと一緒に教室を出て行くところだった。


歩もカレンに誘われたのかもしれない。


「あぁ、いいよ」


あたしは頷き、席を立ったのだった。
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