恋するBread*それでもキミが好き
ーー

翌朝、いつものようにお店の看板を外へ出し、作業場の鏡で自分の顔を見た。

「うん、いつも通り」


7時、開店とほぼ同時に彼はやって来る。


「いらっしゃいませ」

もう何度も見てるのに、彼の姿を見つけると私の胸がドキッと高鳴る。


「おはよう、美緒」

「おはよう……東吾さん」


彼はまた、おからロールをトレイに乗せ、レジに持ってきた。


「今日も仕事がんばってください」

「ありがとう」


彼の後ろ姿を見送った私を見て、おばさんが焼き上がったばかりの食パンを持ちながら、ニッコリ微笑んだ。



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