恋するBread*それでもキミが好き
今年の梅雨明けは例年より早いってニュースで言ってたのに、今日もパラパラと微妙な雨が降っている。

「おはようございます」

「おはよー」

朝5時、店の裏口から中に入り急いでエプロンを着け帽子をかぶった。

「ん~、いい香り」

いつものように鼻から思い切り息を吸い込むと、大好きな香りが私を幸せな気持ちにしてくれる。

「美緒ちゃん、こっちきて揚げパンお願いできる?」
「はい!」

揚げパンか~♪
きな粉とシナモンシュガーをバットに用意したあと、コッペパンを油の中へ入れて、裏表十五秒心の中で数えたらゆっくりと取りだし、そのままきな粉とシナモンシュガーの上へ置いた。
それぞれ素早く丁寧にまぶしたら、揚げパンの出来上がり。

「食べたときのサクッとした食感の後、シナモンの甘い香りがすぐに口の中に広がって、中のフワフワしたパンと絡まったときの幸せったらないよな~」

そうつぶやきながら、出来上がったパンを見て満足げに微笑む私、松永美緒(まつながみお)。

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