海が見える窓
切れ長の瞳があたしを捉える。
瞬間、恥ずかしくなって目を反らしてしまった。
…反則だ。
誰だってこの笑みの前では赤面してしまうだろう。
「はいっ」
ようやく声を絞り出して、胡桃は自分のデスクに座った。
他の女性社員はた拓海をうっとりした表情で見つめる。
そんな彼女らに嫌な顔ひとつせず、拓海は笑顔で会釈した。
…職場に恵まれたかも!こんなかっこいい人と働けるなんて幸せだよ~!
胡桃は隠しきれないニヤケ顔を両手で押さえた。