片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
私は腫物に触ったような気がした。


沈む小陽さんの顔を見て謝る。


「ゴメンなさい。私、何だか余計なコト言いましたよね」

「いいの」

今にも泣きそうな小陽さん。


「貴方もこうして私と仲良くしてくれているけど、きっと…私よりも先に冬也さんとの間に赤ちゃんを授かるのよね」


「それは有りません!だって、私達…1年後には離婚するから・・・」


小陽さんは鳩が豆を食べたような顔になった。


「冬也さんと上手くいってないの?」


「いってないと言うか・・・私達、偽装結婚で」
小陽さんは口が固そうだから真実を話した。

「偽装…結婚?」


「私はお婆ちゃんに花嫁姿を見せたかっただけで、冬也はお見合い結婚が嫌で・・・」


「偽装結婚にしても・・・あのような派手な挙式披露宴して、私のお父様とお母様を仲人にして・・・離婚できると思う?夏芽さん」


「思いません」
私も首を横に振って小陽さんに同調した。


「じゃ寝室は別々?」


「はい」


「・・・夏芽さんは祖母に花嫁姿を見せたいが為に冬也さんと結婚したの?」


「いえ、彼がスキだから結婚しました」


「拓真さんは貴方のコトを男たらしだと言うけど。冬也さんのコトは真剣に愛してるのね」



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