片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
酔い痴れてしまいそうな甘いキスを何度も落とされ、カラダから力が抜ける。


冬也の愛撫に応えるように漏れる自身の声が鼓膜に響き、恥ずかしい。


「これが普通のやり方?」


口許から熱い吐息を吐きながら冬也に質問した。


「普通だよ。俺、全然ヘンタイなコトしてないからな。夏芽」

冬也の口調も焦ってるのか早口。


何かを堪える必死な表情が気になる。


「いいか?」

「え、あ…もう少し待って・・・」

下肢に押し付けられた冬也の熱。カラダも心も戸惑う。
冬也の焦った表情。

「ダメだ、待てない」と冬也が私の中にその熱を押し込んで来た。
いつも、余裕綽綽の冬也なのに。
彼の理性のプレーキは私に対するキモチと欲望には歯止めがかからなかった。

激しい圧迫感に慄きながらも私達はカラダと心を繋げた。ようやくホンモノの夫婦になれたんだと安堵した。

「痛い?」


冬也は私のリクエスト通りに花を扱うように優しく触れてくれた。


多少の痛みはあるけど、私のコトを精一杯気遣ってくれる冬也に失礼だと思って、必死に堪える。





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