片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「そう言ってくれると作った甲斐があります」


小陽さんは嬉しそうに笑い、コーヒーを啜った。


「明日の華道展の受付…一緒に頑張りましょうね」


「慣れない着物だし、私に務めるかな?」


「冬也さんが家元になれば、着物を着る機会は増えます。今の間に慣れた方がいいわよ」

「それは分かっているんだけど」


私は明日着る着物は現家元夫人の桃さんと相談して、決めた。


小陽さんも一緒だから心強い。


「京都から本家の家元もお越しになられるんですよね」


「うん」

小陽さんの表情が少し翳った。


「小陽さん?」


「あ・・・本家の家元の彰成(アキナリ)様とは初対面?」


「そうね。向うの都合で、結婚披露宴には来てなかったし」


「私・・・彰成様は苦手なの」


「小陽さんの苦手な人?」
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