片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
小陽さんは私を外へと連れ出した。


「寒くないですか?」

私は妊婦の小陽さんを気遣う。


「防寒対策はキチンしているから…心配しないで」


「戻らくなくていいの?だって、笹沼様は・・・冬也も一目置く方ですよ」


「夏芽さんは黄色の薔薇の花言葉、知らないのね。黄色の薔薇の花言葉は『不貞』
遠回しに貴方の母親と奈都也さんとのコトを責めてるのよ」


「・・・」


「笹沼様は冬也君の家元継承の反対派の筆頭。笹沼様のせいで、『緑川派』分裂し始めている」


「そうなんだ・・・」


冬也には包み隠さず話してと言ってる。なのに、彼の秘密主義は変わらない。

「だから、夏芽さんが笹沼様に媚びる必要はないわ」


「小陽・・・さん」


「榎並講師には会えなかったけど、来てよかったわ」


小陽さんが居なければ、今頃私・・・散々いびられていたかも。




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