片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「柾貴の言う特殊な仕事って何だ?」
夏芽の方が先にエレベーターへと乗り込み、俺が乗った途端ドアの閉ボタンを押した。
狭い部屋の中。
「冬也、そんなコトを訊いてどうするの?」
「別に何もしないけど・・・偽装でも俺とお前は結婚する仲だ。お前と柾貴が二人で何をしていたのか知りたいんだ」
「だから、仕事をしてただけよ。キスしていたとでも思っているの?」
「柾貴とキスしたのか?」
気づけば、俺は夏芽の右腕を掴んで、背中を壁に押し付けて腕の中に閉じ込めていた。
「冬也…痛い・・・」
痛がる夏芽の声にハッとして腕の力を緩める。
「何だか…冬也、変よ」
俺の行動や言動は柾貴に嫉妬していると夏芽に誤解されてしまうレベルだ。
俺は急に恥かしくなって夏芽を腕の中から解放し、背中を向けた。
俺は変だ。とっても変だ。お前との結婚が決まってから、どうしようもない位夏芽を意識している。でも、当の夏芽は平常通り、俺を放り出し、他の男と長電話しているし、以前と全く変わらない。
俺は、そんな夏芽の態度に何か切なさのようなキモチを感じていた。
夏芽の方が先にエレベーターへと乗り込み、俺が乗った途端ドアの閉ボタンを押した。
狭い部屋の中。
「冬也、そんなコトを訊いてどうするの?」
「別に何もしないけど・・・偽装でも俺とお前は結婚する仲だ。お前と柾貴が二人で何をしていたのか知りたいんだ」
「だから、仕事をしてただけよ。キスしていたとでも思っているの?」
「柾貴とキスしたのか?」
気づけば、俺は夏芽の右腕を掴んで、背中を壁に押し付けて腕の中に閉じ込めていた。
「冬也…痛い・・・」
痛がる夏芽の声にハッとして腕の力を緩める。
「何だか…冬也、変よ」
俺の行動や言動は柾貴に嫉妬していると夏芽に誤解されてしまうレベルだ。
俺は急に恥かしくなって夏芽を腕の中から解放し、背中を向けた。
俺は変だ。とっても変だ。お前との結婚が決まってから、どうしようもない位夏芽を意識している。でも、当の夏芽は平常通り、俺を放り出し、他の男と長電話しているし、以前と全く変わらない。
俺は、そんな夏芽の態度に何か切なさのようなキモチを感じていた。