片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
奥様の陽那さんは緊張で黙り込む夏芽を気遣ってくれた。
「氷見流緑川派は560年の伝統を持つ華道の名家だけど、冬也君がしっかりと貴方をフォローしてくれると思うから、大船に乗ったキモチで嫁ぐといいわよ。夏芽さん。
私達も仲人兼後見役として、困った時は相談に乗るから気軽に相談に来てね」
「あ、はい。よろしくお願いします」
「冬也君、ちょっと書斎来てくれないか?」
「何ですか?敦司様」
「君に折り入って話がある」
「冬也君と二人だけでお話するなら、私達は二人でお話しましょ。夏芽さん」
敦司様は俺を書斎に案内し、応接ソファへと座らせた。
「敦司様、何の話ですか?」
「拓真君の話だ」
「副社長の話・・・ですか?」
仲たがいしている二人の間に入るのは非常に辛い。
「彼は本当の息子でないから、距離感が分からないと言うか。それでも、最初は上手くいっていたんだぞ。
しかし、向うがこの私を避けるようになった。だが、このまま互いに会わないのもなんだかな。出来るなら、冬也君に拓真君に会う機会を作って欲しいと思うんだが、どうだ?」
「え、あ…そう言われても」
「そうか、ダメか・・・」
「あ…分かりました。二人が会える場所を設けます」
敦司様の沈んだ顔を見ていると可哀相に思って仲立ちをするコトにした。
「氷見流緑川派は560年の伝統を持つ華道の名家だけど、冬也君がしっかりと貴方をフォローしてくれると思うから、大船に乗ったキモチで嫁ぐといいわよ。夏芽さん。
私達も仲人兼後見役として、困った時は相談に乗るから気軽に相談に来てね」
「あ、はい。よろしくお願いします」
「冬也君、ちょっと書斎来てくれないか?」
「何ですか?敦司様」
「君に折り入って話がある」
「冬也君と二人だけでお話するなら、私達は二人でお話しましょ。夏芽さん」
敦司様は俺を書斎に案内し、応接ソファへと座らせた。
「敦司様、何の話ですか?」
「拓真君の話だ」
「副社長の話・・・ですか?」
仲たがいしている二人の間に入るのは非常に辛い。
「彼は本当の息子でないから、距離感が分からないと言うか。それでも、最初は上手くいっていたんだぞ。
しかし、向うがこの私を避けるようになった。だが、このまま互いに会わないのもなんだかな。出来るなら、冬也君に拓真君に会う機会を作って欲しいと思うんだが、どうだ?」
「え、あ…そう言われても」
「そうか、ダメか・・・」
「あ…分かりました。二人が会える場所を設けます」
敦司様の沈んだ顔を見ていると可哀相に思って仲立ちをするコトにした。